シリーズ6冊目。
幸は智蔵を喪った。女名前禁止の風習の中、幸は五鈴屋の店を残そうと、三年の猶予を願い出る。四代目の隠し子騒動まで起きる中、何とか七代目を継ぐことに成功した幸は、智蔵との約束を果たすため、江戸への出店に本格的に乗り出した。
浅草の小さな店を、在庫の木綿ごと買い取る。神社に五鈴屋の手拭いを奉納し、まず名前を売る。反物の展示の仕方を工夫する。歴史が浅い分、縛りの少ない江戸と言う土地柄を生かし、幸はお竹を片腕に、師走十四日、呉服も太物も扱う五鈴屋江戸店を開店させた。…
いきなり智蔵の葬式から始まった第6巻。え、あっさり死んじゃったの?
途轍もない喪失感の中、幸は悲願の江戸進出を果たします。智蔵には隠し子(ではないんだけど)がいた様子、これは後々の伏線になるのかな? 一応、もう会わない、という結論にはなってるんだけど。
声が聞こえて来る、ってのは何となく分かる気がするなぁ。私も小さい頃、亡くなった人の、ではないんだけど、いきなり声が記憶に呼び起こされた経験はあるので。
智蔵の声を胸に、幸は江戸に乗り込みました。次巻に続きます。