読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

いちばん初めにあった海 加納朋子著 角川書店 1996年

 ネタばれといえばネタばれあります、すみません。
 ワンルームのアパートに一人で住む堀井千波は、周囲の住人の騒音に耐えきれず、引っ越しを決意する。荷物の整理を始めると、一冊の本が見つかった。「いちばん初めに会った海」。読んだ覚えが無い上、間には未開封の手紙まで挟んであった。「私も人を殺したことがある」…差出人にも全く覚えは無い。過去を思い出せない千波の前に、一人の女性が現れる。…
 加納作品お馴染みの、悲しい過去を持つ女の人がそれを乗り越える、と言うパターン。だから畢竟ハッピーエンド。登場人物を見守っている優しい人が必ずいる。あまりハラハラドキドキはないんだけど、優しい語り口といい、その分安心感には溢れている。
 以前読んだ「ささらさや」の主人公ほど頼りないと、読んでるこっちも「もっとしっかりせんかい!」とハラ立って来るんですが、今回はそんなことはありませんでした。手紙の差出人の正体は読者には結構早くわかってしまうので「どうするんだろう」と思っていたら、メインの謎は本の方でしたか。二話目の話が一話目と関わってくると言うパターンは、確か「スペース」でも使ってましたよね。読む順番間違えたなぁ、予想ついちゃったもんなぁ。しかし赤ちゃんのくだりは、ちょっと無理があるんではないかしら、と思ってしまいました。…あれは忘れないんじゃないかなぁ。