読書記録~防忘録~

読書記録です。時々、漫画やアニメにも独り言してます。

読書 作家別は行

あしたの華姫 畠中恵著 KADOKAWA 2020年

シリーズ2作目。連作短編集。 江戸は両国の見世物小屋で評判の、姫様人形・お華と、その遣い手の月草。月草が声色を変えてしゃべっているはずなのだが、「お華には特別な力がある」「真実を語る」ともっぱら噂だ。両国一帯を仕切る地回りの親分・山越も、娘…

言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか ナイツ 塙 宣之/聞き手 中村計 集英社新書 2019年

2018年、M-1審査員に抜擢された芸人が漫才を徹底解剖。M-1チャンピオンになれなかった塙だからこそ分かる歴代王者のストロングポイント、M-1必勝法とは?「ツッコミ全盛時代」「関東芸人の強み」「フリートーク」などのトピックから「ヤホー漫才」誕生秘話ま…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙Ⅴ   支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2020年

シリーズ5冊目。 ネタばれになってるかも、すみません; 神をも畏れぬ女商人エーブの謀略を見事に退け、王国と教会による戦争の危機を回避したコルとミューリ。 騒動も落ち着く頃、コルは自らを慕ってくれるミューリとの関係をはっきりさせなければとあれこ…

猫君 畠中恵著 集英社 2020年

連作短編集。ネタばれになってると思います、すみません; 花のお江戸に隠された、猫又の陣地六つ。花陣・姫陣・祭陣・武陣・黄金陣・学陣。各陣の新米猫又は、将軍様の庇護のもと、江戸城内の学び舎「猫宿」で修業に励む。猫宿の長は、魔王と呼ばれたあの戦…

幻想蒸気船 堀川アサコ著 講談社 2020年

浦島湾の沖に、現代日本で唯一、鎖国を続ける島がある、あなたはその島の跡取りになれる――。母を亡くしたツムギの前に現れた、奇妙島からの使い。折も折、おじいちゃん先生の眼科の受付という仕事を失ったツムギに、新しい職浦島汽船の庶務係に斡旋してくれ…

狼と香辛料ⅩⅩⅡ Spring LogⅤ  支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2019年

『狼と香辛料』シリーズ22冊目。 狼とどんぐりのパンニョッヒラの宿仲間から預かった貨幣を小銭に両替するため、ホロとロレンスは港町アティフからヴァラン司教領へ。かつては岩塩鉱や鉄鉱山で栄えていたが、今では寂れてしまった街は、財産整理のため商人の…

わが殿 上 下 畠中恵著 文芸春秋 2019年

合戦が始まる。敵の名は、借金。 幕末期、ほとんどの藩が財政赤字に喘ぐ中、大野藩も例外ではなかった。藩主・土井利忠は、様々な藩政改革を断行し、多額の借金を抱える藩財政を立て直そうとする。その執行役として白羽の矢が立てられたのが、若干八十石の内…

うさぎ通り丸亀不動産 あの部屋、ワケアリ物件でした 堀川アサコ著 角川文庫 2019年

連作短編集。 第一話 入居者がどんどん出ていくアパート 間山美波は見た目はリカちゃん人形のように可愛らしいが、とにかく不器用で仕事もミスばかり、「使えない」人材。趣味の刺繍もチューリップが串団子に見えるような有様、そんな美波がうさぎ通りの丸亀…

てんげんつう 畠中恵著 新潮社 2019年

『しゃばけ』シリーズ。連作短編集。 てんぐさらい また寝込んでしまった若だんなの元に、古今東西の妖しい薬が集まってきた。薬がらみでもう一騒動、仁吉に恋した天狗姫 花風がおぎんに、仁吉との結婚を掛け合ってきたという。条件は薬祖神が二百年前に落と…

かわたれどき 畠中恵著 文藝春秋 2019年

『まんまこと』シリーズ7冊目。連作短編集。 ネタばれあります、すみません; きみならずして 麻之助の前に現れた娘は、楓屋のおりょうと名乗った。曰く、麻之助との縁談がまとまりそうなのでお顔を見に来たという。麻之助には全く寝耳に水の話、しかもどう…

アノニム 原田マハ著 角川書店 2017年

痛快華麗なアート・エンタテインメント開幕!! ジャクソン・ポロック幻の傑作「ナンバー・ゼロ」のオークション開催が迫る香港。建築家である真矢美里は七人の仲間とともにオークション会場、香港島へ潜入していた。一方、アーティストを夢見る高校生・張英…

常設展示室 Permanent Collection 原田マハ著 新潮社 2018年

短編集。 群青 The Color of Life 幼い頃メトロポリタン美術館に魅せられて、憧れのまま何とかそこへの就職を叶えた美青。立ち上げた企画、障害を持つ子供に向けた教育プログラムは大反響、だが美青にもある異変が忍び寄っていた。 デルフトの眺望 A View of…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙Ⅳ   支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2019年

シリーズ4冊目。 ウィンフィール王国第二位の港湾都市ラウズボーン。ニョッヒラを出て初めての大都市に心躍らせる賢狼の娘ミューリと、教会変革の使命を胸に燃やすコルだったが、二人を待ち受けていたのは、武装した徴税人たちだった。 ハイランドの機転で…

永遠の0 百田尚樹著 講談社文庫 2009年

初出は2006年。 「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男・宮部久蔵は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、…

つくもがみわらいます 畠中恵著 KADOKAWA 2019年

『つくもがみ』新シリーズ、連作短編集。 つくもがみ戦います 出雲屋の付喪神たちが誘拐された。跡取り息子の十夜は心配し、出雲屋に残っていた付喪神たちと協力して行方を探す。挙動の怪しい預け先の手代を手掛かりに、行き着いたのは両国の見世物小屋。そ…

狼と香辛料ⅩⅩⅠ Spring LogⅣ  支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2019年

『狼と香辛料』シリーズ21冊目。短編集。 狼と湯煙の向こう 湯屋「狼と香辛料亭」の留守番を、主人夫婦から頼まれたセリムは不安がいっぱい。早く帰ってきて欲しいのに、ホロは眷属の噂話を集め、ロレンスは湯屋仲間から頼まれたと、湯の元になる硫黄を大量…

謎解きはディナーのあとで3 東川篤哉著 小学館 2012年

シリーズ3作目。 第一話 犯人に毒を与えないでください 微熱をおして駆け付けた現場、被害者は自宅のベッド毒殺されていた。風邪薬のカプセルに青酸性の毒物が仕込まれていたらしい。現場に会ったペットボトルから、影山はその使い道を推測、犯人を絞り込む…

むすびつき 畠中恵著 新潮社 2018年

『しゃばけ』シリーズ。連作短編集。 昔会った人 広徳寺の寛朝和尚の元に収められた蒼玉は、付喪神になっていた。“若”に会いたい、と呟く蒼玉のために広徳寺に呼び出された若だんな。まるで覚えのない若だんなに代わり、貧乏神が語り始める。二百年前、まだ…

月の輝く夜に/ざ・ちぇんじ! 氷室冴子著 集英社コバルト文庫 2012年

文庫未収録作品を集めたもの。 月の輝く夜に 十七歳の貴志子は、親子ほどに歳が違う恋人の有実から、彼の娘の晃子を預かってほしいと頼まれた。折しも貴志子は、有実の正妻であり晃子の母親の豊子にとんでもない嫉妬をあてられたばかり。全く気が進まないの…

氷室冴子読本 氷室冴子編集責任 徳間書店 1993年

氷室冴子自身が編集長となった冴子BOOK。 新作書きおろし短編「ハリーのいちばん美しい夏」、描きおろし総天然色の絵物語「シンデレラ迷宮」、初のアニメ化「海がきこえる」の世界など、あなたの好きなそしてまったく新しい氷室ワールドへようこそ。 (出版…

ガールフレンズ 冴子スペシャル 氷室冴子著 集英社コバルト文庫 1990年

ここには、冴子さんが日頃おつきあいしている友だちがたくさん登場します。対談では生き生きした会話がきかれますし、カラーページでは、冴子さんへのメッセージとして、7人からのイラストの贈りものがあります。 きさくにインタビューに答える冴子さんの現…

惑星カロン 初野晴著 角川書店 2015年

ハルチカシリーズ第5弾。連作短編集。 ネタばれになてるかもしれません、すみません; チェリーニの祝宴 ―呪いの正体― 文化祭が済んで、チカは今、新しいフルートが欲しい病に取り憑かれている。中古楽器屋で見つけた総銀製、模様入りのフルートは、店長曰…

海賊とよばれた男 上・下 百田尚樹著 講談社 2012年

第十回本屋大賞受賞作品。 「ならん、ひとりの馘首もならん!」――異端の石油会社「国岡商店」を率いる国岡鐵造は、戦争でなにもかもを失い残ったのは借金のみ。そのうえ大手石油会社から排斥され売る油もない。しかし国岡商店は社員ひとりたりとも解雇せず、…

千年ジュリエット 初野晴著 角川書店 2012年

シリーズ4冊目。 ネタばれあります、すみません; エデンの谷 文化祭の発表会に向けた吹奏楽部全体練習の最中、現れたのは一人の女性。スナフキンのコスプレのような恰好をした彼女は草壁先生の知り合いらしい。山辺真琴と名乗り、先生と名前を呼び捨てで語…

狼と香辛料ⅩⅩ Spring LogⅢ  支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2018年

『狼と香辛料』シリーズ20冊目。短編集。 狼と春の落とし物 抜け毛の季節、ホロの大量の毛を厄除けグッズか何かに使えないかと考えるロレンス。折しも、豚を丸々一匹土産にして現れたミューリ傭兵団団長ルワードは、ミューリがくれたお守りで困ったことにな…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙Ⅲ   支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2017年

『狼と羊皮紙』シリーズ3冊目。 ネタばれあります、すみません; 聖職者志望の青年コルの連れは、「お嫁さんにしてほしい」と迫ってくる賢狼の娘ミューリ。海賊の島から出た二人は、嵐に巻き込まれウィンフィール王国の港町デザレフにたどり着く。 教会が機…

日本文学全集 09 平家物語 古川日出夫訳 河出書房 2016年

ページをめくる手も、涙も、止まらない。 混迷極まる政治。相次ぐ災害。そして戦争へ…… 国が変わる、歴史が変わる。 日本が歴史的転換を果たした動乱の10年間を描いた、文学史上空前のエンターテインメント巨編を、 語りの魔術師・古川日出男の完全訳で。 「…

とるとだす 畠中恵著 新潮社 2017年

『しゃばけ』シリーズ 連作短編集。 とるとだす 広徳寺の寛朝に、他の薬種問屋と一緒に招かれた若だんなと藤兵衛。所が、藤兵衛がその場で昏睡したまま、起き上がれなくなってしまった。何故か各薬種屋が勧めてきた滋養強壮の薬を、次々と飲んでしまったらし…

オリンピックがやってきた 1964年北国の家族の物語 堀川アサコ著 角川書店 2017年

1964──昭和39年。東京五輪開催を控え日本中が沸く頃、青森のある町にて。 田舎では戦争の影がかすかに残る。でも七人家族の前田家は今日も元気。小学生の民子の日常はきらきらしている。待望のカラーテレビに興奮し、学校では「ひょっこりひょうたん島」の話…

新説 狼と香辛料 狼と羊皮紙 Ⅱ  支倉凍砂著/文倉十イラスト  メディアワークス電撃文庫  2017年

『狼と羊皮紙』シリーズ2冊目。ネタばれあります、すみません; 港町アティフでの聖書騒動を乗り越えた、青年コルと賢狼の娘・ミューリ。 ハイランド王子から次なる任務の依頼を受けて、アティフの北の島嶼地域へ向かう。今後の教会勢力との戦いでは、ウィン…